境界性人格障害の増加の原因:優等生が危ない
境界性人格障害の増加の原因として、優等生の子供が危ないと言われています。
境界性人格障害の人が育つ家庭では、本人が自信を持てるように良い点を褒めたり、ポジティブに評価したり、肯定するといったことが不足しています。
悪い点ばかりフォーカスして貶したり、本人の努力をかえりみず常にネガティブな目線で見て、否定することが多いです。
中核的な症状の一つである自己否定感はこのようにして培われます。
このような生育環境を作る家庭は、一見横暴で気まぐれな不安定な親によってコントロールされている場合がありますが、反対に極めて社会的なルールに則った教養や学歴が高い親にコントロールされていることも少なくありません。
一見、親の価値観に適合した優等生=良い子であっても、危険性を孕んでいます。
自身の家庭環境が異常だと気づくのは、ずっと後になってからです。
その渦中で育っている間は、異常性に気づくことはほとんどなく、親の評価や言動が正しいものとして疑いません。
優等生が、本当の自分というものを見つけ出そうとしたとき、または親の価値観に沿って築いてきたものが壁に当たって崩れたときに、子供の心は大きなダメージを受けます。
自分が信じてきたもの、自分を作ってきたものが崩れ去り、自己のアイデンティティと自信は急激に崩壊してしまいます。