境界性人格障害のタイプ:強迫性が強い
強迫性が強いタイプの人は強迫性人格障害と境界性人格障害を併発していることがあります。
このタイプの人は、真面目で潔癖で妥協できない性格をしています。
頑固な一面もありますが、勉強や一芸に秀でて優秀な成果を残している事が多いです。
一度決めたことはやり抜こうとする努力家であり、弱音はあまり吐きません。
自分の本心を抑え込み、親が望むよう振る舞います。
対人関係では、緊張や不安が強く出て、相手に自分の要求を伝えるのは苦手です。
相手と衝突しないようにあらかじめ気配りをして行動する傾向があります。
自分に厳しく完璧を求め、それが達成できないと焦り、自分自身を責めてしまいます。
嫌悪感や罪悪感を抱く場合もあります。
ある時期までは、親の言うことによく従い優等生として過ごしています。
しかし境界性人格障害になると、周囲を振り回し始めるので、性格が180度変わったという印象をもたれることが多いです。
ですが、実際には変わっておらず、長年積もり積もったストレスや不満が爆発しているだけなのです。
このタイプの人の両親は支配的な傾向があります。
愛情もあり躾もきちんと行われていますが、子供に良い子になることを求めすぎて、子供ががんじがらめの中で育っています。
親の価値観が優先され、子供の本音や希望は軽視されています。
親は子供の歩む道にレールを敷き、子供はそれに沿って歩みます。
親は本人の希望を聞いたと思っていますが、実際は子供を誘導し、子供も親の期待に沿うよう振る舞っています。
このタイプの人は、思春期や青年期で、親から与えられた目標や価値観について違和感を覚え始めることが多いです。
これはアイデンティティを確立する上で自然なことなのですが、親にとっては裏切り行為のように思えてしまいます。
また、本人も親の気持ちを裏切るという罪悪感や迷い、不安を感じ、情緒が不安定になってしまいます。
そして、ストレスや不安を抱えきれなくなると、境界性人格障害を発症していまいます。
真面目だった子供が、急に怠け者になり非行に走ったりします。
親の注意を引きたいという気持ちを抱えて、摂食障害を併発することもあります。