境界性人格障害の治療法:社会療法
境界性人格障害の治療法である社会療法では、デイケアなどに通い、社会との関わりを持ちます。
境界性人格障害の治療には、デイケアなどの社会療法も有効な手段になると考えられています。
精神療法は心の面から、薬物療法は生理的な面から治療していくのに対し、社会療法は患者の社会的な面に働きかける治療法です。
患者が対人関係などでトラブルを起こしやすいのは、社会生活を円滑に営むための技能が身についていないからでもあります。
患者たちが集い、ともに活動するデイケアの利用は、実社会に戻るための良い練習になります。
デイケアは一つのステップです。
外来での治療や入院治療で状態は落ち着いてきたけれど、まだ、仕事や学業への復帰は難しいと考えられる場合に、デイケアの利用を考えます。
1.治療
外来で通院しながら治療を受けます。または入院治療を受けます。
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2.デイケア
社会復帰するための足慣らしをします。患者が集い、スタッフが見守るなか、さまざまなプログラムに参加し数時間、施設で過ごします。
★プログラムに参加します
施設によって異なりますが、料理や書道、スポーツ、カラオケ、ミーティングなど、さまざまなプログラムが用意されています。プログラムに参加することで協調性や集中力を高めます。
★自由な時間を学びます
昼食後などプログラムのない時間をどう過ごすかも練習のうちです。一人で過ごす、他の人と交流するなど、過ごし方を学んでいきます。
★スタッフのケアを受けます
仲間とゆき違いが生じている、自由時間に一人で過ごすのがつらい、などといった悩みはスタッフが相談にのってくれます。
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3.社会復帰
仕事や学校に戻る、アルバイトを始める、作業所に通う、地域活動に参加するなど、社会の中で生きていけるようになります。