境界性人格障害の症状:自傷行為
境界性人格障害の症状として、自傷行為があります。
これは自分を傷つけることで気持ちを落ち着かせることができるからです。リストカットなどが有名です。
境界性人格障害の人に見られる自傷や自殺の企ては、必ずしも死ぬことを目的にしているわけではありません。体を傷つけると、そのぶん心の苦しみが軽くなると考え、自傷をくり返している場合もあります。本人にとっては、生きるために必要な行為となってしまっています。
中には、自分の苦しみを周囲の人にわかってほしい、なんとかしてほしいという思いから、自分の体を犠牲にしてしまう人もいます。この場合、わざと自傷行為を見せつけるように振る舞い、周囲を驚かせます。
周囲の人が深刻に受け止めすぎると返って追いつめてしまったりすることがあります。逆に「どうせまた見せかけでは」と軽く見ていると、重大事になることもあります。
きっかけはささいなことでも境界性人格障害の人は大きく動揺してしまうので、自傷行為は気持ちを落ち着かせる有用な手段になっています。
自殺・自傷行為の主な原因は以下の通りです。
- 身体的に置き換えるため
- 感情をコントロールするため
- 自分を罰するため
- 離人症状をやわらげるため
- 怒りを発散するため
- 人に振り向いてもらうため
- 自殺をするため
心の苦しみは耐え難く、体の痛みに置き換えた方が楽だと感じています。
コントロールできなくなっている自分の感情を制御できたような気分になります。
見捨てられるような自分が悪いといった自己嫌悪や後悔を解消できると感じます。
身体的な苦痛を受けることで、自分が自分ではないように感じる離人症から逃れられることができます。
自分を見捨てようとしている相手への怒りを形にすることで発散します。
自分がどれほど苦しんでいるのか、周囲の人に知らしめます。
もう終わりにしたい、死んでしまいたいと思い、本気で死ぬために行動します。