境界性人格障害のサポート:冷静に対応する
境界性人格障害の人は非常に情緒が不安定なため、周囲の人は冷静に対応してサポートすることが大切です。
境界性人格障害の基本的な症状の一つとして情動のコントロール不全があり、そのため感情的になりやすいです。
また、虐待などのトラウマがある場合は、大きな声を聞いただけで頭の中が恐怖や敵意に支配される人もいます。
家族はしばしば本人に引きずられて感情的になったり、極端な反応をしがちになってしまいます。
本人と激しい感情のぶつけ合いになれば症状は一向に回復しません。
本人が感情的になっても穏やかで冷静に対応することが望ましいです。
本人ばかりが注目されがちですが、客観的に見ると親と子は話し方や反応の仕方が似ているケースが少なくありません。
子供は親の行動や考え方を見て育つからです。
子供を改善するためには、親がまず手本を見せることも重要です。
また、本人は時に、サポートしている人のプライドを傷つけるようなことを言ったり挑発することがあります。
そういう時はカッとならずに、「そういう言い方をされると悲しい」「そういう言い方はしない方がいい」と冷静に返すと、本人も冷静さを取り戻しやすいです。
ですが、物事には限度があり、時には叱咤しなければならない状況もあります。
叱咤されると本人は泣き崩れるかもしれません。
しかし自分がしたことに気付くことができます。
ただあくまでも例外的な対応で、例外でなければ効力がありません。
常に叱咤していれば心を閉ざし症状は悪化してしまうでしょう。