境界性人格障害の心理:自傷行為をすると少し気持ちが軽くなる
境界性人格障害の人は、リストカット(リスカ)や大量服薬などの自傷行為をすると、少し気持ちが軽くなります。
あてつけのためかと思われがちですが、理由はそれだけではありません。
不安や緊張が高まった上で衝動的な自傷行為を起こします。
その行為には、一時的に不安や恐怖を軽減させる効果があります。
また、騒ぎを起こした後の静けさや安心感を得るために、くり返し行います。
そのため、一種の依存状態になります。
症状が重い人では、自傷行為が日課になっているという人もいます。
自傷行為をする深層心理は次の通りです。
- 自己治療
- 対象支配
高まっていた不安や恐怖を一時的に解消します。
ただ、忘れることができるだけで、根本的な解決にはなりません。
自傷行為をすると、見捨てられたくない相手が自分のために動いてくれます。
意識しなくても、他者を操縦する欲求が満たされます。
特にリストカット(リスカ)をする理由には次のようなものが寄せられています。
- 気分がすーっとする
- 興奮してうつが解消される
- 血を見ると安心する
- 自分は生きていると実感できる
- 痛みが気持ちいい
- 怒りが収まる
- 自己嫌悪から
- 嫌なことがあったときの習慣として
- 切る瞬間はよく覚えていない
傷が深いと生命に関わることもありますので、自傷行為をやめられるよう治療を受けることが望ましいです。