境界性人格障害の心理:一人では生きていけない
境界性人格障害の人は、強く見捨てられ不安を感じています。
悲哀や憎しみのような明確な感情ではなく、もっと漠然とした不安です。
ですので、自分が信頼する人にすがりつこうとします。
相手の事情にかまわず、ただ自分が見捨てられたくないという思いから、なりふりかまわず必死にしがみつきます。
一人では生きていけないと感じています。
誰でも見捨てられるのは嫌なものですが、境界性人格障害の人は、一線を越えています。
見捨てられるのではないかと思うと、胸が締め付けられるほど苦しくなる人もいます。
生命の危機さえ感じるほど怖いという人もいます。
次のような思考で、見捨てられたら生きていけないと考えます。
- 見捨てられたと感じる
- 相手の心の中で抹消されたと思う
- 自分の人格も存在も否定されたと思う
- 人生の全てを失った気分になる
相手には全くそのつもりがなくても、本人はそう感じます。
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注目してくれないという程度ではなく、もっと深いところで消されたと感じます。
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存在を含め自分の全て、人間としてを否定されたと感じます。
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魂も肉体も否定されたので、自分にはもう何もないという感覚に襲われます。
その不安や恐怖に陥らないように、常にアンテナを張り、どんな小さなきっかけもみのがさないようにします。
相手に全くそのつもりがなくても、見捨てられる兆候を敏感に捉えます。