境界性人格障害:思いやりのある人がターゲットにされやすい

境界性人格障害:思いやりのある人がターゲットにされやすい

思いやりのある人は境界性人格障害の人のターゲットにされやすいです。

 

境界性人格障害は、その根本的な問題が愛情や関心への強い飢餓体験によるものなので、特に、最も親密で最も相手との距離が縮まる恋愛という状況で露呈することが多いです。
また、恋愛関係に限らず、同性の友人や同僚、上司との関係においても、同じような状況が起こります。

 

いずれも、十分な距離が保たれている限り問題はないのですが、距離が縮まってしまうと、自分を受容してもらえると感じ、相手に依存する心地よさを覚えたときに、これまでとは別人のようにコントロールが失われていくことが多いです。

 

親切で思いやりのある人ほど、何とか支えになってあげようと相談に乗ったりして、巻き込まれやすくなります。
また、自分自身も同じような心の傷や問題を抱えていると、一種の共振現象が、冷静に関わることできなくなり、一緒に感情の渦に飲み込まれやすくなります。

 

問題の性質を理解せずに闇雲に手を差し伸べ何とかしようとすると、本人の支えになるどころか、支えようとした方も疲れ果て、ミイラ取りがミイラになるように情緒不安定になりかねません。

 

このように関わり方を間違うと、関係を終わりにするしかない状況に追い込まれることが多いです。
それはお互いの心に傷を残すことになります。

 

相手を喜ばせてあげよう、困っているから助けてあげようという発想で、長期的な見通しも持たずに関わり始めると、このような不幸な結果になってしまうので、よく考えた上で接するようにしましょう。

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