境界性人格障害に関連する病気:他の人格障害
境界性人格障害は、他の人格障害とも関連している場合があります。
衝動行為の症状は、統合失調症型人格障害、依存性人格障害、または変形した強迫性人格障害、演技性人格障害にも見られます。
依存性人格障害、強迫性人格障害、演技性人格障害は境界性人格障害との合併が考えられるケースが多いですが、必ずしもそう考えるのは治療に適しているとは言えません。
まず、自傷、リストカット、過量服薬、性依存といった衝動的な行為の背後に、どのような不安があるか見ることが重要です。
見捨てられ不安があるのは境界性人格障害だけです。
統合失調症型人格障害の背後にあるのは解体不安、強迫性人格障害の背後にあるのはひどい罪意識です。
統合失調症型人格障害や強迫性人格障害に境界性人格障害の治療を施すと、解体不安を高めたり、罪意識を強化させたりして、悪化する場合があります。
他の人格障害の合併が考えられる場合は慎重に治療にあたる必要があります。
ひどい症状が出ている方、根底となっている人格障害の方を先に治療する方が良い場合があります。
また、家庭環境や人間関係など根本的な問題やストレスになっていることを解消すれば、複数の人格障害が同時に改善されることもあります。