境界性人格障害の複雑性:本心と逆の反応を示す

境界性人格障害の複雑性:本心と逆の反応を示す

境界性人格障害の人はその複雑性から、本心と逆の反応を示すことが多いです。

 

本当は愛情や関心がほしいのに、背を向けたり攻撃したりします。
愛情飢餓や見捨てられ状態の中で、このような逆の反応を学習しやすいです。
これは、周囲が本人に接するのに難しい一因にもなります。

 

基本的安心感の乏しさや不安定な対象関係と関連して、このような矛盾した反応が起きます。

 

愛情飢餓の子供では、わざと困らせるようなことをしたり、陰で悪いことをしたり、信頼を裏切るような行動をとったりします。
情緒障害の子供では、境界性人格障害の大人が示す行動に通ずるパラドキシカルな言動を取ります。

 

子供から大人に、年齢が上がって知的能力や言語能力が高くなっても、その根底にあるものをずっと抱えたままです。

 

意地っ張りや頑固に振る舞ったり、素直になれず心を閉ざしたり、わざと困らせたりしますが、実際はわざとというよりも行き詰ってそうせざるをえないことが多いです。

 

これらのパラドキシカルな行動パターンの理解なくしては、境界性人格障害にうまく対処することはできません。
最も重要なことは、本心とは逆の表面的な言動に反応せず、その根底にあるものを汲み取った対処をすることです。

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