境界性人格障害の心理:孤独が怖い

境界性人格障害の心理:孤独が怖い

境界性人格障害の人は、その心の奥底で常に孤独を恐れています。

 

孤独であることは誰にとっても嫌なものでストレスとなります。
しかし、境界性人格障害の人にとって、孤独とは見捨てられたことを意味し、非常に強い恐怖を感じます。

 

周囲の人から見捨てられてしまい、自分が孤独だと感じている境界性人格障害の人は少なくありません。
親友はもちろん友人はいない、家族は冷たい、自分を大切に思ってくれる人など、どこにもいないと感じています。

 

家族が留守だったり、他のことに気をとられていたり、期待した返事がなかったりしただけで見捨てられたと感じます。
特に近年は、兄弟関係の希薄も指摘されています。

 

いじめのような、人間の基本的な信頼感が傷つく体験をしている場合は、そのシーンがよみがえり、人間恐怖にまで陥ることがあります。
自分から殻を閉じて、ひきこもる例もあります。

 

そして、最初はいいけれど、恋人も友人も、いつかは自分を見捨てられるだろうと想像します。

 

だからこそ、信頼できる人を求め、気持ちを確かめようとします。
それがかえって孤独への悪循環になっているのですが、確かめられずにはいられません。

 

とりわけ夜になると寂しさが増してきます。
人恋しさと孤独感で心がいっぱいになり、眠ることもできない場合があります。
不眠を訴える人の背景には、こういったことが隠れています。

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